日本製カワウGPSロガーを開発し、全国のカワウ対策を手助けするプロジェクト
課題ページでも皆さまのお力を頂き沢山の議論が交わされましたが、カワウ問題の真のボトルネックは、飛行データの収集にあたり費用が高く不便な海外製のGPSロガーに頼らざるをえない状況で、飛行データがあまり取れず、地域を挙げた計画的な取組に繋がっていないことです。
そのため、このプロジェクトでは、国産・安価でかつ位置情報が自動的にクラウドにアップロードされるような小型GPSロガーの開発を目指します。
ロガーの開発が成功し、課題が解決した際は、栃木県はもちろん、全国的なカワウ被害の減少に一手を打つ手助けになるものと考えています。
- プロジェクトリーダー
- 栃木県漁業協同組合連合会さん
- 【P6】
- 2022/02/10 08:42
- プロジェクトメンバー:1人
プロジェクト会議掲示板
【内容】
今回の会議では、第1回目の会議で出た意見をもとに、引き続き大学関係者、県関係課の方と意見交換をしました。
目的①:SIMを用いたGPSロガーによる広域的なカワウの飛行データの取得
目的②:漁協にとって有用なカワウ飛行データの取得(営巣地などに関する正確な位置データの取得等)
【仕様】
GPSデータ(位置情報)などを定期的に計測し、LTE-M通信規格を用いてそのデータをクラウド上に送信ができる太陽光発電機能付きGPSロガー。
○重量:カワウの平均的な重量の3%以内の重量に抑える。
○形状:流線形(鳥の安全性、遊泳抵抗)
○防水性:50m深度の耐圧性能
○装着方法:ハーネスによる(取付け穴有り)
○アンテナ:他の項目との調整により内蔵又は外部取付を選択する。
○計測項目:位置情報、日時、電圧、高度
○計測頻度(GPSログ):
・まずは固定の間隔(2時間に1回の取得)で進めつつ、開発の進捗状況を見ながら、カワウがねぐらに戻る時間帯(夕方)やアユを食べに移動する時間帯(早朝)に計測頻度を集中させることも検討していく。
○送信頻度(GPSログ):原則は3日に1回の送信とし、開発の進捗状況を見ながら、特定のエリアに入ったときだけ高頻度でサンプリングを行い、特定の端末にアラートを流す機能を検討していく。
【今後の予定】
今回のプロジェクトについて、デジタルハブの仕組みを用いた実証実験の実施ができないかチャレンジしていく。
バイオロギングソリューションズ株式会社様から御紹介のあった開発中の製品をもとに、カワウ対策を進めていくにあたって必要なGPSロガーの仕様について引き続き議論します。
また、当該仕様による開発製品を用いた実証実験について具体的に検討していきます。